2012年に学術分野で登場したRaspberry Piは、2025年までにRaspberry Pi 5がリリースされ、学術分野を超えて産業分野をもリードするデバイスとなりました。産業用Raspberry Piという単語も今や一般的であり、Raspberry Piを活用した製品も数多く登場しています。こうした産業用Raspberry Piによって構築されたアプリケーションを、Raspberry Piに代わって支えることのできる強力なデバイスがVIAのプロダクトであるシングルボードコンピュータのVAB-3000/VAB-5000です。VAB-3000/VAB-5000は高機能で組み込みAIも実行できるMediaTek製SoCのGenio 350、Genio 700を搭載した高集積・低消費電力なプラットフォームです。VIAは単なるハードウェアベンダーではなくソリューションベンダーですので、これらのプロダクトにはハードウェアだけでなく、OS、ミドルウェア、サンプルアプリケーションも含まれています。
このページでは、まずRaspberry Piが産業分野に成功をもたらした理由を整理し、次に、産業用Raspberry PiをVIAのプロダクトに置き換えることによって得られるメリットについて解説します。そして最後に、VIAの提供するプロダクトがいかにAI/IoT製品の開発に効果的であるかについて紹介します。すぐ入手できるシングルボードコンピュータVAB-5000について、早速詳しい情報を確認されたい方は下記リンクより製品販売サイトをご覧ください。
シングルボードコンピュータVAB-5000はこちらからご購入いただけます
https://www.rakuten.ne.jp/gold/halloc/special_via.html

MediaTek製SoCのGenio 700を搭載したシングルボードコンピュータ「VAB-5000」
Raspberry Piが数多くの製品のPoCを成功に導いてきた理由
産業分野に採用されているRaspberry Piは、オープンソースソフトウェアの再利用を加速し、数多くのアプリケーションのPoC(Proof-of-Concept)を成功に導いてきました。Raspberry Piが産業用アプリケーションの開発に採用されてきた理由は、次の通りです。
オープンソースソフトウェアの再利用を加速するLinux OS を利用できる。
高集積で低消費電力なハードウェアプラットフォームである。
多数の開発者の知見を製品開発に活用することのできる技術コミュニティが醸成されている。
リッチなI/Oに加えて、IoTに適したレガシーI/Oも含むコネクティビティを備えている。
Cortex-Aシリーズを核としたSoCがIoTにとって十分な演算リソースを提供している。
VIAのプロダクトを採用する3つのメリット
それでは次に、こうした産業用Raspberry Piにより構築したアプリケーションのプラットフォームを、VIAのプロダクトに置き換えることのメリットについて見ていきましょう。数多くのメリットがありますが、ここでは大きく3つのメリットを紹介します。
開発立ち上げから実運用まで対応できる単一窓口によるトータルサポートの提供
まず、VIAのプロダクトを選択することにより、開発のサポート窓口をひとつに絞ることが出来ます(単一窓口)。産業用Raspberry Piにより構築したシステムは、ハードウェア、OS、ミドルウェア、ライブラリ、アプリケーションなど多数のコンポーネントから構成されており、これらに関する情報はコミュニティに分散しています。そのため、実装したアプリケーションが期待どおりに機能しない場合、開発者はGoogle検索等を使って「〇〇 不具合 修正パッチ」や「△△ エラーメッセージ 原因」などの検索キーワードを駆使して、どのコンポーネントが悪さをしているかについて時間をかけてゼロから特定しなければなりませんでした。
これに対し、VIAのプロダクトをプラットフォームとして採用することにより、お客様はVIAの単一窓口に問題の解決を依頼できるようになります。VIAは、ハードウェアから、OS、ミドルウェア、ライブラリ、アプリケーションに至るまで全てのレイヤーに関する知見を備えたソリューションベンダーですので、ワンストップでお客様の課題を的確に切り分け、お客様の開発リソースを費やすことなく問題を解決へと導くことが可能です。
また、コミュニティベースで開発を推進する場合、必要な情報が見つからないことが多々あります。コミュニティにはフォーラム等もあり発言もできますが、回答をいつまでに得られるかの保証はなく、回答が得られる確証もないため、すべ ての問題を必ず解決できるわけではありません。これに対して、 VIAの単一窓口によるサポートではビジネスクオリティのレスポンスを得ることができますので、お客様は問題を必ず解決することができます。これはコミュニティベースの産業用Raspberry Piには実現できない、大きなメリットです。
長期運用される産業用アプリケーションを支えることのできる 安定した製品ライフサイクル
Raspberry Piは学術用途として生まれたシングルボードコンピュータであることから、年々新しい機能が統合され、常に最新のハードウェアコンポーネントから構成されています。例えば、Raspberry Pi 4ではデュアルモニタがサポートされ、Raspberry Pi 5ではPCI-expressの拡張ポートが追加されました。Raspberry Piのリリースを管理するRaspberry Pi財団は、こうしたハードウェア機能のアップデートを実現するために、3~4年の不定期なスパンで新しいボードをリリースし、古いボードのリリースを止めています。一方、産業用アプリケーションのライフサイクルは開発の着手からPoC、実運用、次世代製品へのリプレースに至るまで、長い場合は8~10年にわたることもあります。この間、産業用アプリケーションを開発されるお客様は、どのシングルボードコンピュータをベースとしてアプリケーションを構築し、どのタイミングでソフトウェアのポーティング作業を実施するかについて計画しておかなければなりません。ですが、リリース期間が不明瞭なRaspberry Piを産業用アプリケーションに採用してしまうと、ハードウェアがいつまで入手できるかが定かではないため、事前にポーティングを計画することが困難となってしまいます。運用中のアプリケーションを新しいボード上へポーティングする開発では、ハードウェアとすべてのソフトウェアスタックを十分な検証しなければならないことから、一般的に開発コストは高くなりがちであり、これを不定期に実施しなければならないということは、アプリケーションを運用する上での大きなリスクとなります。これに対して、VIAのシングルボードコンピュータをはじめとする製品はリリースから最低でも5年間の提供が保証されていますので、お客様はアプリケーションをリリースする前に、そのライフサイクルにあわせた適切な開発計画を立案することができます。
産業用アプリケーションに最適なシングルボードコンピュータVAB-5000はこちらからご購入いただけます
https://www.rakuten.ne.jp/gold/halloc/special_via.html
幅広いオープンソースソフトウェア資産を利用できるOSと リッチなハードウェアを制御
VIAのシングルボードコンピュータであるVAB-3000/VAB-5000ではOSとして、スマートフォンやデジタルサイネージなどの分野で人気の高いAndroid OSに加えて、高いカスタマイズ性を備えたLinux開発ツールであるYocto Project(組み込み機器やIoT向けに自社専用のLinuxディストリビューションを生成することのできるツール)をサポートしています。VAB-5000はこれに加えて幅広い分野で採用されているLinuxであるDebianも利用可能です。広く利用されているデスクトップ向けLinuxのUbuntuや、Raspberry Piの公式OSであるRaspbian OSもDebianベースのOSです。これにより、Raspberry Piのメリットであったオープンソースソフトウェアの再利用や、コミュニティの知見を活かした開発は、VIAのプラットフォーム上でも積極的に推進することができます。
また、VIAのプロダクトの魅力は幅広いOSのバリエーションだけでなく、多種多様なハードウェアインタフェースにもあります。VAB-3000/VAB-5000を採用することによりHDMI、Embedded DisplayPort(eDP)、MIPI CSI、USB3.1、GPIO、MicroSDなどの汎用的なインターフェースに加えて、ギガビットイーサネット、デュアルバンドWiFi6、Bluetooth5.2、4G LTE+Nano SIMカードスロットといった最新のネットワークを簡単に利用することができます。これらのハードウェアは最新のRaspberry Pi 5と比べても十分にリッチであるため、Raspberry Pi上でアプリケーションを開発されてきた方もストレスなくVIAのプラットフォーム上で最新のインターフェースを活用したアプリケーションを簡単に開発することができます。

リッチなI/OとレガシーI/Oを兼ね備えたVAB-5000
Raspberry Piを超えた開発のしやすさを達成:ハードウェアを熟知した ソリューションベンダーによるソフトウェアの開発支援
これまでRaspberry Piを使った開発をしてきたユーザーがVIAのプロダクトを利用して最初に驚くことは、開発に必要な情報をインターネットから時間をかけてかき集めることなく、VIAからワンストップで情報を入手できる点かと思います。特に、高いコストパフォーマンスと堅牢性を達成するために不可欠な技術であるYocto Projectに関する情報は、ユーザーの多いRaspberry Pi向けのものであってもなかなか入手できないことから、VIAのサポートはお客様が達成したいアプリケーションを実現するための大きな助けになります。Yocto Projectについて知ることにより不要なOSのコンポーネントやミドルウェアを削減できるため、小さなフットプリントによるOSのオーバーヘッドの短縮と、必要なハードウェアリソースの低減を実現。さらには、不必要なコンポーネントを除去することによりセキュリティリスクも回避できることから、高効率で堅牢なアプリケーションを構築することが可能です。
加えて、VIAはハードウェアのことも熟知したソリューションベンダーですので、お客様の製品に最適なハードウェアコンポーネントを提案することはもちろん、お客様のアプリケーションが、エントリーAI向けシングルボードコンピュータ製品であるVAB-3000と、ミッドレンジ向けの高性能シングルボードコンピュータ製品であるVAB-5000のどちらに適しているかについてもアドバイスをすることができます。さらにハイエンドなアプリケーションを計画されているお客様には、高機能高性能なAIプラットフォームであるMediaTek製Genio1200を搭載したSOM(System-on-Module)製品のSOM-7000も提案可能です。これまで実現が困難とされてきたRaspberry Pi以上の演算リソースの獲得や高いコストパフォーマンスを求められているお客様は、是非一度VIAにご相談ください。
VAB-5000をはじめとするVIA製品の選定に関するご相談はこちらからお問い合わせください。
https://www.viatech.com/ja/contact-ja/products/?solution=2&edge=VAB-5000
メインストリームからハイエンドまで幅広いプロダクトを展開
VIAはメインストリームを支えるGenio 350/Genio 700を搭載したシングルボードコンピュータ製品のVAB-3000/VAB-5000や、Genio 1200を搭載したSOM(System-on-Module)製品のSOM-7000といったソリューションに加え、高度で複雑な問題をリアルタイムに解くことのできるAIを実行可能なNVIDIA Jetson Orin Nano/NVIDIA Jetson Orin NXを搭載したAMOS-9000/AMOS-9100をハイエンド向けソリューションとして取り揃えています。
IoTのメインストリームを支える VAB-3000/VAB-5000やSOM-7000を選択するメリット
VIAはAI/IoT分野のメインストリームに向けたソリューションとして、シングルボードコンピュータVAB-3000/VAB-5000をはじめとする製品をラインナップしています。いずれも5年間の安定供給を確約した製品であることから、産業用Raspberry Piでは実現し得なかった、長期ライフサイクルのアプリケーションを安定して支えることのできるプラットフォームとなっています。OSにはLinuxとAndroid OSを採用しておりますので、産業用Raspberry Piをはじめとする既存製品と同様にオープンソースソフトウェアの開発資産を簡単に統合いただけます。
またハードウェアの幅広いラインナップもVIAのメインストリーム向けソリューションの魅力のひとつです。豊富なラインアップにより、お客様は自身のアプリケーションの規模や利用シーンにあわせたハードウェアを選択することができ、高コストパフォーマンスを実現可能です。例えば、インダストリアル向けのシンプルなUIを持つアプリケーションにはエントリーAI向けのVAB-3000を、サイネージをはじめとしたリッチなグラフィカル処理やネットワークを介してリアルタイムにサーバーと連携するようなIoTゲートウェイをはじめとする高度なアプリケーションにはミッドレンジのVAB-5000を、さらにハイエンドなAIカメラや高性能スマート家電などのアプリケーションに向けては4.8TOPSもの演算リソースをSOM(System-on-Module)上に凝縮したSOM-7000を、といったような選択ができます。
詳細はVIA製品カタログをご参照ください
https://cdn.viaembedded.com/DM_pdfs/2024/JA/VIA_2024_Product_Guide_Online_JA.pdf
また、これらの製品はすべて同じ開発環境を採用していますので、お客様が開発に着手した後に、エンドユーザーからの要望によりアプリケーションに求められる要件が増加し、より多くの演算リソースが必要となった際には、VAB-3000(0.3TOPS)上で開発したソフトウェアをそのままミッドレンジ向けのVAB-5000(4.0TOPS)やハイエンド向けのSOM-7000 (4.8TOPS)へ移行いただけます。逆に価格優位性が求められるシーンではLinux開発ツールであるYocto Projectを活用してリソースを最適化しSOM-7000からVAB-5000やVAB-3000へ移行するといったことも可能です。まずは実現したいアプリケーションのイメージをVIAまで共有ください。最適なプラットフォームをご提案いたします。
お客様のアプリケーションに最適なハードウェアについてはこちらから問い合わせいただけます
https://www.viatech.com/ja/contact-ja/products/?solution=2&edge=VAB-5000
ハイエンドな組み込みアプリケーションでも安心な AMOS-9000/AMOS-9100シリーズを選択するメリット
AMOS-9000/AMOS-9100は、近年爆発的に需要が増えている高度で複雑なAIを実行可能なNVIDIA Jetson Orin Nano/ NVIDIA Jetson Orin NXベースの組み込み向けソリューションです。OSはAIアプリケーションやオープンソースのアプリケーションを簡単に実行できるLinux(JetPack5.1ならびに6.0)を採用しており、NVIDIA Jetson Orin Nano/NVIDIA Jetson Orin NX開発者キットと同等に開発することができます。リッチなコンピューティングリソースにより物体検出、障害物回避、リアルタイムデータ解析など、負荷の高いAIのワークロードを実行可能です。ロボットの制御に最適なROSもサポートしており、インターフェースには産業機器と柔軟な接続できるデュアルRS-232/422/485 COMポートやCAN/COMポートを搭載。産業機器とのシームレスな統合が可能です。さらに、VIAが提供するこれらのプロダクトはファンレスの頑強な製品です。PoE(Power-on-Ethernet)に対応したラインナップもあるため、新たに電源線を埋設できない制限された環境にも導入することができます。NVIDIA Jetson Orin Nano/NVIDIA Jetson Orin NX開発者キットでは手の届かない厳しい運用環境での動作が予想される自律移動ロボット(AMR)や無人搬送車(AGV)などのアプリケーションに是非ご採用ください。

ハイエンドな組み込みAIも実行できる「AMOS-9100」
メインストリームとハイエンド間を行き来できる シームレスな開発をサポート
VIAは、VAB-5000をはじめとするメインストリームの製品群に加えて、AMOS-9100をはじめとするハイエンドの製品群の双方を取り揃えながら、その両方を単一窓口でサポートしています。そのため、組み込みAIが開発早期の想定以上に複雑化した場合における、メインストリーム製品からハイエンド製品への乗り換えもVIAはサポートすることができます。もちろん、高いコストパフォーマンスを実現するためにハードウェアリソースを最適化しハイエンド製品からメインストリーム製品へ乗り換えるシーンに対しても、VIAは包括的なサポートを提供可能です。従来こうした開発は、移行元と移行先のハードウェアベンダーが異なるケースが多く、アプリケーション開発者が自身でそれらのOSやミドルウェアについて時間をかけて深く調査し、自社の責任で移植作業を推進する必要がありました。VIAはメインストリームとハイエンド双方の知見を備えたソリューションベンダーですので、お客様は製品の乗り換えについても安心してご相談いただけます。
すべてのプラットフォームがAI開発ツール「NVIDIA TAO Toolkit」に対応
メインストリームとハイエンド、アーキテクチャの異なるプラットフォーム間でAIアプリケーションを移行することに対して、開発環境の違いやハードウェアの最適化について不安を覚えるお客様も多いのではないでしょうか。こうした課題に対してVIAは、VAB-5000をはじめとするメインストリーム向けプロダクトと、AMOS-9100をはじめとするハイエンド向けプロダクトの両方で、同じように高性能なAIアプリケーションを効率的に開発できる「NVIDIA TAO Toolkit」をサポートしています。NVIDIA TAO ToolkitはAIフレームワークに関する専門知識をもたないお客様であっても、簡単に実運用に耐えうる高性能で高精度なAIアプリケーションの構築を可能にする開発ツールです。提供される100種類を超える事前学習済みのAIモデルと、25種類以上のタスクベースAIモデルを基に、お客様は大規模なトレーニングデータを準備することなく、わずかな時間でAIアプリケーションを開発することができます。AIモデルには近年注目を集めている生成AI(Generative AI)も含まれています。
NVIDIA TAO Toolkitの提供するすべてのAIモデルは事前学習が済んでいますので、そのまま利用することもできますし、お客様のアプリケーションに固有のわずかな学習データを加えるだけで、転移学習によりお客様のフィールドに適したAIアプリケーションを組み上げることもできます。転移学習とは、汎用的なデータで学習したAIモデル(NVIDIA TAO Toolkitの提供する事前学習済みAIモデル等)を、アプリケーション固有のデータセットで追加の学習することにより、効率的にアプリケーションに適したAIモデルを生成する技法です。もちろん、NVIDIA TAO Toolkitではプリセット以外の、お客様独自の事前学習済みAIモデルも利用いただけます。
NVIDIA TAO Toolkitの詳細はこちらをご覧ください
https://developer.nvidia.com/ja-jp/tao-toolkit
なお、NVIDIA TAO Toolkitは、生成したAIアプリケーションを、もちろん同じNVIDIAのプラットフォームであるAMOS-9000/AMOS-9100向けに最適化することができますし、メインストリーム向けプロダクトであるVAB-5000をはじめとするプロダクトに対してはMediaTek Neuro Pilot SDKとNVIDIA TAO Toolkitを連携させることにより、AIアプリケーションをMediaTek製SoCのGenio 350/Genio 500/Genio 1200向けに最適化することができます。これによりVIAのプロダクトは、すべてのプラットフォーム上であらゆるAIアプリケーションの最適化を可能とし、最高のコストパフォーマンスを達成します。すでにNVIDIA Jetson等でAIを開発しているもののハードウェアのコストの高さに悩まれているお客様はもちろん、既にエッジAIを運用しているものの目標とする性能を達成できずに悩まれているお客様は、是非一度VIAへご相談ください。
エッジAIの構築方法や高コストパフォーマンスの実現に向けた相談は こちらのフォームからお問い合わせいただけます。
https://www.viatech.com/ja/contact-ja/products/?solution=2&edge=VAB-5000
幅広い提供形態を網羅:ゲートウェイ/シングルボードコンピュータ/モジュール
VIAは同じMediaTek製SoCのGenio 350、Genio 700に対して、ボードを筐体内にパッケージングし組み込みPCライクに使うことのできる「ゲートウェイ製品(ARTiGOシリーズ)」をはじめ、AI/IoTへ導入しやすい産業用Raspberry Piライクな「シングルボードコンピュータ製品(VABシリーズ)」と、高いハードウェアのカスタマイズ性を備えた「モジュール製品(SOMシリーズ)」といった幅広い形状の製品を取り揃えています。
詳細はVIA製品カタログをご参照ください
https://cdn.viaembedded.com/DM_pdfs/2024/JA/VIA_2024_Product_Guide_Online_JA.pdf
ゲートウェイ製品(ARTiGOシリーズ)
ゲートウェイ製品ARTiGO A3000/ARTiGO A5000は組み込みAIも実行可能なMediaTek製SoCのGenio 350/Genio 700を搭載したボードを筐体にパッケージングした組み込み製品です。組み込みPC等が利用されていた分野へ簡単に導入いただけます。ゲートウェイ製品は、一般的な組み込みPCに比べて高集積かつ低消費電力であり、小型でファンレスな、頑強な筐体が特徴的な製品です。

Genio 700を搭載したゲートウェイ製品「ARTiGO A5000」
シングルボードコンピュータ製品(VABシリーズ)
MediaTek製SoCのGenio 350/Genio 700を搭載したシングルボードコンピュータ製品であるVAB-3000/VAB-5000は、産業用Raspberry Piライクにご利用いただける製品です。広く利用されているリッチなI/Oに加えて、レガシーI/Oも備えた高い拡張性により、センサーをはじめとする様々なデバイスを簡単に接続できることを魅力としています。

Genio 700を搭載したシングルボードコンピュータ製品「VAB-5000」
モジュール製品(SOMシリーズ)
モジュール製品であるSOM-3000/SOM-5000/SOM-7000は、MediaTek製SoCのGenio 350/Genio 700/Genio 1200とメモリ、電源管理機能、通信コンポーネントなど基本機能から構成されたSOM(System-on-Module)の製品であり、ペリフェラルとなるハードウェアを自由に設計いただけるソリューションです。VIA製のキャリアボードも提供していますので、すぐ使い始めることもできますし、お客様がキャリアボードを製造することで最終製品に最適なフォームファクタへと仕上げることが可能です。もちろん、キャリアボードの設計についてのご相談も承っております。是非、お気軽にお問い合わせください。

Genio 700を搭載したモジュール製品「SOM-5000」
VIAのプロダクトでAI/IoT製品開発をはじめよう
VIAのVAB-3000/VAB-5000やSOM-7000は、AI/IoTのアプリケーションをスムーズに開発することのできるメインストリーム向けのプロダクトです。ここでは、これらメインストリーム向けのプロダクトが秘めるさらなる魅力についてご紹介します。
優れたTime-To-Marketの実現:Ready-To-Go
VIAのエッジAI向けプロダクトには、ゲートウェイ製品、シングルボードコンピュータ製品、モジュール製品、とそれぞれありますが、いずれも”Ready-To-Go”としてお客様のお手元に届いてすぐに使うことのできる製品となっています。これにより、お客様のアプリケーションをいち早く市場へ展開することができます。お客様が独自にデザインされたキャリアボードと組で利用することを想定しているハードウェアである柔軟性の高いSOM(System-on-Module)の製品であっても、お客様が自社でキャリアボードを設計するより前に、VIAの提供するキャリアボードを組み合わせることにより”Ready-To-Go”を体験いただけます。もちろん、ボード上で動作するOS、ミドルウェア、ソフトウェアの導入についてはVIAの単一窓口によるサポートを受けることができますので、お客様は製品を購入するだけで、お客様のコアコンピタンスであるアプリケーションの開発へすぐに着手いただけます。開発に必要な情報がWebに拡散されることなくVIAに集約されているという点では、人気の高いシングルボードコンピュータであるRaspberry Piよりも優れた使いやすさを感じていただけることと思います。

SOMDB7:すぐに使えるSOM-7000を搭載したVIA製キャリアボード
IoTに不可欠なリッチなUIからレガシーI/Oまでサポート 既存のプラットフォームからの移行
組み込みAIやデジタルサイネージの普及に伴い、組み込みボードには、高性能かつ高機能なインターフェースやリッチはUIが求められるようになりました。その一方で、AI/IoTの分野ではセンサーやアクチュエータといったデバイスを接続するためのレガシーI/Oがまだまだ求められています。こうした双方の要望に応えるべく、VIAの製品は、汎用的なI/OであるHDMI、PCI-express、USB3.1、GbE(ギガビットイーサネット)等に加えて、レガシーI/OであるRS-232、GPIO、I2C、SPI、ADC/GPIO等を搭載しています。これにより、お客様が組み込み開発で培ったレガシーI/Oを介してセンサー類と連携するプログラムを、リッチなUIを持ったアプリケーションとシームレスに統合し、より短期間で高機能なAI/IoT製品を開発することができます。なお、VIAではレガシーI/OをAndroidアプリケーションから簡単に制御できる、Android OS向けの開発ツール「SmartETK」(特許出願済)も提供しています。

VIAの提供するSmart ETK
組み込みAIで広く使われている TensorFlow Liteフレームワークをサポート
MediaTek製SoCのGenio 350/Genio 700/Genio 1200を搭載したVAB-3000/VAB-5000やSOM-7000をはじめとするVIAのプロダクトではAIアプリケーションの開発にTensorFlow Liteフレームワークを利用することができます。TensorFlow Liteフレームワークは、組み込み分野を中心に広く利用されているデファクトスタンダードとも言えるAI実行フレームワークです。VAB-3000/VAB-5000の開発環境では、TensorFlow Liteフレームワークに準拠したAIのモデルを構成する各処理が、ビルドツールによりオフラインでGenioに搭載されたAPU(AI Processing Unit)、GPU、CPUに割り振られます。これにより、お客様はAIモデルを準備するだけで、簡単にSoCの性能を十分に発揮できるAIアプリケーションを生成することができます。もちろんVIAはサンプルコードの提供もしていますので、お手元に製品が届いてすぐに実ハードウェアの上でメジャーなAIアプリケーションの機能とその性能をお試しいただけます。
より詳細なAI開発フローについてはこちらのリリースをご覧ください
https://www.viatech.com/ja/2024/10/how-via-products-help-businesses-with-neuropilot-apu-ja/
なお、VAB-3000/VAB-5000はAndroid OSの提供するAndroid Neural Networks APIフレームワーク上に実装されたAIアプリケーションも実行することができます。このとき、AIアプリケーションはTensorFlow Liteの場合と異なり、ビルド時でなく実行中にオンラインで最適化が行われます。オンラインの最適化よりもオフラインの最適化の方が高い性能を発揮することができることから、より高いパフォーマンスを求められるお客様には、Android Neural Networks APIによりAIが機能することを確認した後にAIモデルをTensorFlow Liteフレームワーク上へポーティングすることをおすすめしています。
さらにVIAでは、TensorFlow Lite以上のチューニングを必要とされるお客様に向けて、MediaTek製SoCのuc2、Genioシリーズ上で動作するAIを緻密に設計できるMTK NeuroPilot SDKを提供しています。MTK NeuroPilot SDKは、AIモデルの転換、評価、最適化、暗号化の機能を提供しており、SoCのパフォーマンスを余すことなく発揮できるAIアプリケーションを開発することが可能です。
組み込みAIを実行できる高性能なシングルボードコンピュータVAB-5000はこちらより購入いただけます
https://www.rakuten.ne.jp/gold/halloc/special_via.html

MediaTek製SoCのGenio 350/Genio 700/Genio 1200を核としたVIA製品にて利用できるAI向け開発ツール
このように産業用Raspberry PiをVIAのプロダクトに置き換えるだけで、お客様は複雑なAIアプリケーションの開発をスムーズに推進することができます。さらにVAB-3000/VAB-5000はRaspberry Pi以上のコンピューティングリソースを備えていることから、より高度な問題を解決できるリッチなアプリケーションを構築することも可能です。お客様がお持ちの組み込みAIやAI/IoT製品の開発における課題を、是非VIAまで共有ください。必ず解決へと導きます。
シングルボードコンピュータVAB-5000はこちらからご購入いただけます
https://www.rakuten.ne.jp/gold/halloc/special_via.html
お客様のアプリケーションに最適なハードウェアについてはこちらから問い合わせください
https://www.viatech.com/ja/contact-ja/products/?solution=2&edge=VAB-5000