ドライブレコーダーは両面刃のようなもの事故発生時の重要な証拠となったり、保険料が安くなるなど多くのプラスがありますが、プライバシー問題と安全法規を考慮し、多くの国では依然として車載録画デバイスの使用を合法的にすべきか迷っています。全世界のどの地方がすでにドライブレコーダーの効果を享受しており、またどの地方が使用禁止なのかを共に探っていきましょう。
ヨーロッパ
ヨーロッパは全世界でドライブレコーダーの合法性の差が一番激しいエリアです。ヨーロッパのドライブレコーダー市場は全世界の半分を占めていますが、このエリアでは依然として多くの国で使用が徹底的に禁止されています。
ロシアでは警察の風紀の乱れが激しく、事故発生率が高く、道路状況も危険なので、ほとんどの自家用車はドライブレコーダー-この低コストで手に入れられるサイエンステクノロジーデバイスを取り付けています。一方、ポルトガル、ルクセンブルグ、オーストリアでは公共の場面でドライブレコーダーや他の録画デバイスを使用することは完全に違法であり、違法者には高額な罰金が科せられます。
ここで、ヨーロッパでドライブレコーダー採用が直面している最大の困難はプライバシーの問題を克服することです。フランスとベルギーは個人的な用途での使用に限りドライブレコーダーが許可されており、この障害は取り除くことができますが、ドライブレコーダーユーザーはビデオを公開ネットワークにアップロードできません。ドイツでは最近ある法案が可決され、ドライブレコーダーの画面を最高裁の証拠として提供することが許可されましたが、依然として公開されるビデオでは車のナンバー、人の顔や個人に関する映像はぼかし処理を施しプライバシーを保護しなければなりません。
ロシアのように、スペインやイギリスでもドライブレコーダーの使用は完全に合法で、唯一の制限はドライバーの視線や運転を妨げてはならないことです。よってこの両国はヨーロッパで最も成長の潜在力を秘めた市場となっています。ドライブレコーダーは同様にイタリア、ノルウェー、スイス、スウェーデン、オランダ、デンマーク、マルタ、ボスニア、ヘルツェゴビナ、セルビアでも合法的に使用できますが、各国のドライブレコーダーに対するプライバシーや証拠用途としての受け入れに関する規定は異なります。
今我々が分かっていることは、ヨーロッパ旅行を計画する際、ロシアでは警察を避け、オーストリアではドライブレコーダーは隠し、フランスではプライバシーを尊重しなければならないということです。自分が高速道路を疾走する様子を録画できますが、他人に対してはぼかし処理を施さなければなりません。
アジア
ヨーロッパは現在世界最大のドライブレコーダー市場ですが、アジア太平洋市場も今後数年以内に高収益成長が予想されています。台湾、韓国、中国は世界中の多くのドライブレコーダーメーカーの所在地であり、そのためこのエリアでのサイエンステクノロジーに対する知名度は高まっています。
過去数年間、中国の車載カメラ使用率は20%の成長を遂げました。この数字は引き続き伸びており、中国はまもなくアメリカを追い抜き世界最大の自動車市場になるでしょう。また自動車が増えることはドライブレコーダーも増えることを意味しています。
中国は現在、アジアで最大の車載カメラの占有率を誇っており、同時に他の国も急速に成長しています。インドと韓国の自動車販売台数の成長は 当該地区でより多くのドライブレコーダーの使用を牽引しています。 インドネシア、マレーシア、シンガポールなどの東南アジア国家は、道路の安全と詐欺の問題により人々はより自分を保護したいと考えており、これらの国のドライブレコーダー使用率は急速に伸びています。これらの国の中には運転が危険で有名な国がいくつかあり、したがってドライブレコーダーの設置は、広範囲に宣伝を行う機会を捉えることにもつながります。
日本はアジアの他の国とは異なり、ドライブレコーダーが民間の使用ではなくその多くがビジネスに応用されており、例えば日本のレンタカー、タクシー、パトカーはドライブレコーダーを使ってドライバーを監視することで効率を高めています。
北米
太平洋を跨ぎ、私たちは北米にやってきました。ドライブレコーダーの使用はすでにアメリカとカナダで徐々に高まっています。アジアが最大の成長潜在力を有している間、北米はヨーロッパから若干遅れているだけでした。
カナダとアメリカのドライブレコーダー市場は商用と民用両方をカバーしています。商業用途に関しては、アメリカは数多くの輸送業と、UberやLyftなどのようにますます歓迎されている交通シェア会社を有しています。しかしカナダとアメリカ各州にはそれぞれ独立した法律があり、よってドライブレコーダーの合法性に関する規定も異なります。
ヨーロッパでプライバシーの問題が話し合われているとき、アメリカではドライブレコーダーがフロントガラスやドライバーの視線を妨げているのではないかということに関心が集まっていました。カリフォルニア州とコロラド州ではドライブレコーダーをフロントガラスに取り付けることが許可されていますが、テキサス州とニューヨークではいかなる「不透明な」物体もフロントガラスに取り付けることが禁止されています。これらはドライブレコーダーが違法だということにはなりませんが。ドライバーはドライブレコーダーの設置位置について心に留めておく必要があります。
ビデオを録画することはアメリカでは完全に合法ですが、録音が全て許されているわけではありません。したがって、前方の道路や車内の状況を撮影できますが、プライベートな会話の録音には注意しなければなりません。よく考えてみれば、私たちは車中での個人的な会話まで記録されることは望んでいないでしょう。
総じて言えば、ドライブレコーダーは全世界のドライバー、カーチーム管理者、法の執行人にとって役に立つ強大なツールです。それらがより進歩したAI防止機能とドライバー監視機能に統合されるにつれ、それらは必ずますます歓迎され、世界でより安全で責任を負うものになることでしょう。我々はただ自分が違法ではないことを確保するだけです。
この文章はVIAのインターンであるBria Rosenbergによって書かれました。